月に吼える

 物価が下がるのは本当に悪か?

ファイ 

 

 誰も語らない報道の危機。

 悪質・風桶レポートまかり通る

 6/27(日)フジテレビ 情報LIVEショーMr.サンデーでの悪質フェイク報道にあきれて。
 何が悪質か!!
 経済学者エセ代表の某教授に、「物価を上げて賃金を上げないと日本が貧乏になる。」と語らせ、「風が吹けば桶屋が儲かる」と同類の論理であるのに、MCにもフェイクと気づかせずに流すのです。

 風桶レポートは、個別の詳細事実を切り貼りして、全体の論理を構築して、あたかも正しい論理のように思わせるフェイクレポートなのです。

 物価の世界比較の落とし穴

 そのレポートでは、某ハンバーガーの他国での販売価格を日本円で比較し、日本は安いということから始まる。
 次に、高くても収入も多いから問題ないとの他国インタビューが入る。
 家計の収支バランスや経済状況の分析もなく、特殊なサンプルを普遍的な事例として報告する典型的な、いわゆる「やらせ」である。

 為替レート、円安、には意図的に触れないのであろう、経済学者なるものも。

2021/08/20 追記
 経済ニュースのWBSでも、日本の物価についてランチ費の比較を日本円換算で行い、日本は安いと言い出す始末。換算の根拠たる為替レートには一切触れずに。換算根拠に疑問を持たせなければMC達もフェイクだとは思いもしないのだろう。
 昔1ドル360円だった。少し前は70円近くまでになった。どういう理由で110円が妥当なのかの議論は聞いたことがない。物価を考慮すれば、50円が妥当ではないか。 知らぬが華、はたまた、知らぬが仏

 


 賃金と雇用を絡める

 物価は安い方が良いだろうけどと逃げつつ、アニメーターの賃金・雇用が中国に向かっていることをとりあげ、必要とされる業務内容や雇用ニーズには触れず、これまた普遍的な事象として、賃金をあげる論理に結びつける。
 風が吹くと砂ぼこりが増え、目が悪い人が増える。
 賃金が上がらないから、地価も安いと言わんばかりに、土地が中国に買いあさられると。  だから、物価を上げ、賃金を上げないと、日本は貧乏になると訴える。

 これをフェイクといわず、如何とするや。
 賃金は生産物や付加価値の対価として支払われるものであり、生産物の付加価値の向上がないのに、価格を上げて労働生産性改善を偽装せよと訴えること自体、市場経済の否定であろう。

 日本円の価値を問うべし

 物価が下がるのは本当に悪か?
 貨幣の価値は、流通取引の単位との整合がとれて扱いやすいものが良い。
 物価を上げるということは、一円の価値を下げるということである。
 現在、一円で買えるものがどれだけあると言うのか。一円の価値を下げる必要がどれだけあるのか。
 取引に「銭単位の貨幣」が必要になるほど一円の価値が上がるのでなければ、一円の価値は上がった方が生活しやすいであろう。これは、物価はまだ下がった方が良いことを意味する。
 税収の面からも、「取引量の増加」を経済活動の指標と捉えるべきであり、物価上昇に期待するのは本末転倒というべきであろう。

 他国との物価や経済活動比較は、為替レート抜きには語れない。
 かって、日本は労働賃金の安さに加え、労働量を求めて、海外進出した。
 自動化・省力化が進み、求められる労働の質や量が多様化して行くだけでなく、海外での消費活動も増加・多様化しつつある。
 妥当な為替レートの基準を、物価に置くか、労働単価に置くかは議論のあるところだろうが、為替レートとコントロールの現状、あるべき姿、課題などを報じるべきである。

令和3年6月

 「魔女狩り」に座右の銘を 2021/2

 


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