極限状態でのミス防止、それは簡単ではない。
努力が全て報われる訳ではない世界。
ミスされた方の傷みを思うとやるせない、めげずに頑張って欲しいと思うのは私だけだろうか。
冬山では救助活動が無ければ生還できないことを前提に、危険を顧みず救助活動を行うのである。すなわち、救助活動を開始した時点で生還を前提とした損害は救助活動とは無縁である。
であるから、こんな損害賠償請求訴訟に対して、市は職員を敢然と守ってやらねばならない。そうでなければ、命がけで救助に向かう人はいなくなるであろうし、亡くなられた方もそんなことを望んではいないであろう。
本件遺族が、故人の冥福を祈り、事故の再発防止を願って訓練費用を寄付するというならまだしも、損害賠償請求するなど本末転倒、今後の救助活動を萎縮させる、死んだ岳人に鞭打つ行為でなかろうか。
市は、このような輩に対しては、救助活動、遺体収容に使った直接費用だけでなく、これまでの訓練費用も経費として請求するなど、救助要請者が本来負担すべき費用の支払いを求めて、逆訴訟を起すぐらいの取り組みを行うべきである。遭難者は、救助に関与した人々の命を危険に晒す原因を作ったのであるから、これを止め得なかった責任を賠償請求遺族に求めることは正義であると考える。
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