「連続」と「不連続」とは「連続」であるか

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工学系進学指導での「オイラーの公式」の活用の薦め

 

 「オイラーの公式」が未だに高校数学に取り入れられていない現状、文科省を嘆く。

<知って使ったが勝ちの現状なら、知らなきゃ損>

 

 「オイラーの公式」は、電気工学・物理学で、振動、波動、微分方程式の解析で使用され、純粋数学の様々な分野でも多用されている。この公式にめぐり合ったときの感動とともに、「高校時代の三角関数の教えはいったい何だったのか。」と呆れ返ったことを思い出す。

 

 複素数、自然対数の底、複素指数関数、複素空間の円の方程式、三角関数、これらが一つに融合されたこの公式で、三角関数の加法定理、振動、波動、微分が、如何に単純になり、理解が容易になることか。この式の美しさは、哲学的な美しさ、数学そのものの美しさである。

 Wikipediaによれば、物理学者のリチャード・ファインマンは著書の中で「この公式」を評して「我々の至宝」かつ「すべての数学のなかでもっとも素晴らしい公式」[1]だと述べているそうである。

Feynman, Richard P. (1977). ファインマン物理学 I. 岩波書店, 294, 307. ISBN 8-4000077112.

 

オイラーの公式」の活用の薦め

 高校の数学授業で、数学の美しさ、本質を垣間見せてくれることもなく、難しく、後生大事に教えられた「三角関数の加法定理の公式」などを、「オイラーの公式」は、こんなに簡単なものなのだと教えてくれる。

 また、単振動、正弦波の本質、波とは何なのか?ということの理解を助けてくれる。

微分と積分でさりげなくとしか教えられていない「自然対数の底」とは何者か、何に使うのかを示してくれる。

「オイラーの公式」とは、

 

=cosθ+isinθ

 

 

 オイラーの公式は、複素平面に於ける半径1の円(単位円)の方程式が、なんと、「自然対数の底e」と角度を虚数の指数とした式で表せるというシンプルなもの。この式は、指数を複素数に拡張したもので、指数演算で複素記号を正負符号と同様に扱い、微分・積分の公式に適用できることが証明されている。

 この証明の解説は、ここの本意ではないので、他に譲り、ここでは、この数式のすばらしさを伝えたい。なお、θの単位「ラジアン」は、この単位円の円周部分の長さで角度を表示したもので、360度は「2π」です。

 

 image002.gif

 

 ちなみに、三角関数の加法定理は、指数演算(掛け算は同じ底数での指数の加算)と複素数の掛け算、iの2乗は−1であること、複素数が等しいとは実数部分と虚数部分がそれぞれ等しいことであるということを理解していれば、次のように簡単に理解でき、符合のミスに悩むことも減ります。

 

  ei(α+β)cos(α+β)sin(α+β)

 

  =×=(cosα+sinα)(cosβ+sinβ

 

   =[cosαcosβ−sinαsinβ]+sinαcosβ+cosαsinβ

 

 

 この式はまた、点の極座標表示(r,θ)のように任意の複素数を単位円と距離の積

  Z=r

  で表記すると、
 複素数の掛け算がそれぞれの角度の足し算となることが分かる。

 虚数iは、
  cosθ=0、sinθ=1、すなわち、θ=π/2の点にあたる。
 従って、iを掛けると、オイラーの公式や図からも分かるように、π/2(90゜)左回転した位置に移ることを意味する。

 

 ここまででは、eは、オイラーの公式を満足する何かの定数であるとするだけで理解できるのだが、これが、次の式が成り立つ自然対数の底(ネイピア数e = 2.71828・・・)なのだから、すごい。

  d[ln(x)]/dx =1/x

  d[]/dx =

 

 オイラーの公式をθで微分すると、
 Z’= dZ/dθ=d(
)/d(iθ)×d(iθ)/dθ=×i

   =Z×i

 

 これは、複素空間で、π/2左回転した点であり、この実数部分と虚数部分が、元の点の実数と虚数部分のそれぞれの微分を現すことになる。図(青線)をイメージするだけで、cosθの微分が−sinθとなることが簡単に連想できる。

 

 なお、映画「博士の愛した数式」では、θ=πとした式で、ネイピア数と円周率との組み合わせの妙が語られていました。

 点Zが角速度ωで単位円上を反時計回りに(左)回転するものとすると、θをωtで置き換えて、
      
iωt

 速度は、単位時間の位置の変化であるので、tで微分して、
 v=Z'=dZ/dt =dZ/d(iωt)×d(iωt)/dt =iωZ

 これは、Zを(π/2)左回転、すなわち、円の接線方向となり、大きさが角速度(ω=2πf)倍あることを示している。加速度は、これを更にtで微分して、

  α= dv/dx =−ω
 速度のベクトルを更にπ/2左回転、点位置から中心方向に向かうものとなる。遠心力の式を思い出すと物理の理解とも結びつくだろう。

 分からないものを分かったかのように記述し、ルールを仮決めすれば、そこには全く新しい世界が開けるという数学の世界、波動方程式や量子力学による世界観もそのようにして築かれてきたのだと思う。

 そんな新たな世界観を拓く数学者の誕生を期待し、あのヤマトの波動エンジンがいつの日か実現されることを夢見つつ、p=mv、F=mα、 E=mc に勝るとも劣らないこの式、この美しい公式が教えられていない現状、文科省の為さざるを憂えて、連続と不連続とは、連続であるか、非連続であるかを問いながら、ここに記す次第です。

 

平成22年11月吉日
平成31年3月吉日改

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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