智の泉は、疑問の谷に 何事も、疑問を持つことから、新たな進歩が始まります。 例えば、DCアンプとは異なる話題になりますが、残念なマニアの方々の間には、(100kHzまで再生できるのが良いアンプという)100kHz神話も流布されているようです。 ・なぜ、100kHz迄再生することが必要か ・なぜ、30kHzでは駄目なのか この疑問に答える科学的な根拠が示された論文やこれを紹介された記事、そのような実験データが公表されたことを見たことがない私は、20kHzの正弦波が再生できれば十分と言い切ります。 人の耳には15kHz程度しか聞こえません。稀に20kHzが聴こえる方も居られるようですが、音楽ソースのほとんどは、15kHz以下でしょう。これ以上の信号はノイズです。ですから、100kHzを再生できる必要は皆無なのです。昔は、質の悪いソース対策としてフィルタ回路を備えていましたが、敢えてカットするための回路は不要でしょう。 広帯域を増幅できることを謳うアンプやスーパーツィータなどは、無用でしょう。聴こえないのですから。May the force be with you ! 少なくとも、良いアンプは20kHz以上まで再生できるからではありません。別の原因によるものです。 パワーアンプは楽器ではありません。可聴周波帯域の信号を忠実に電力増幅し、スピーカというトランスデューサを安定に駆動することがパワーアンプに求められるのです。 |